コールセンターの仕事は辛いのか 未経験からの勤務者が語る離職率の高さとクレーム対応について

スポンサーリンク

コールセンターは未経験でも働けるのか?

30代後半にして初めてのコールセンター勤務に挑戦

求人を探しているとよく目にするのが、「コールセンター勤務・未経験歓迎」の文字。事務経験も無く、接客経験も無い人にとっては本当に未経験でも働けるのか?と不安になることもあると思います。

 

私もその一人でした。

大学卒業後から飲食店で調理の仕事しかして来なかった私にとって、人と話す仕事はどちらかというと苦手、パソコンも趣味で触るくらいでオフィスワークで働いたことがありませんでした。

 

もうすぐ40代へ突入。仕事の幅を広げたい、そんな思いで挑戦したのが未経験歓迎と書かれているライフラインに関わるコールセンター、発信業務は無く、受信のお仕事でした。

(コロナ禍で飲食店勤務が厳しくなったという現状もありました)

 

口下手・コミュ障でもコールセンターで働けるのか?

結論から言いますと、本人のやる気さえあれば働けます。

私自身かなり話し方にコンプレックスがあり、焦ると若干の吃音もあり、人と話すのは苦手でした。

また、人に順序立てて伝えることも苦手で、周りからもよく何を伝えたいのかわからないから落ち着いて、と突っ込まれてしまうことも。

 

コールセンターの手厚い研修とマニュアル

どんなに話すのが苦手でも、コールセンターにはしっかりとマニュアルが用意されているので安心です。

 

座学

また、研修中に座学で基本的な仕事内容の知識ややり方を学んだあとに、ロープレと呼ばれるお客様役と受付役に分かれてマニュアルを読み合わせする機会があります。

研修期間は仕事内容によって全く異なりますが、スマホの操作説明や受付、ネット関係のコールセンターなんかは長くて3か月間研修するところもありますが、

私の仕事はライフラインの新規受付と解約、多少の営業だったので研修期間は1週間だけでした。

 

着台テスト

座学が終わるといきなり実践という訳ではなく、着台テストと呼ばれるものがあります。

お客様役の管理者が、実際に研修生の担当のデスクへ電話をかけて、実践と同様にスムーズに受付が出来るかのテストとなり、そこで合格をもらえるといざ現場へと送りだされます。

 

着台テストで上手く対応できなくても、管理者からどこがダメか?と改善点を教えてもらえるので、何度かトライしているうちに慣れてくると思います。

 

最初は管理者が付き添って実践

着台テストに合格できたからもう一人立ち、と現場に放り込まれてしまうのではないか、と不安になる人も多いと思いますが、最初の何回かは、隣で管理者がイヤホンを繋いで自分とお客様との会話を聞いてくれます。

 

途中でわからなくなったら、「確認しますので少々お待ちください」と言って保留にし、そばに居る管理者に聞くことが出来ますし、どうしようもなくなったら耳元で管理者が囁いてくれたりもします。

 

実践でわからないことがあっても管理者に聞けるので安心

何度か管理者がついてくれた後、もう大丈夫だな、と管理者が感じたタイミングでいよいよ一人でお客様からの電話を対応することになります。

 

一人で対応する、と言っても最初はわからない質問や、自分だけでは対応できない要求などがお客様から飛んできます。その時は保留にして管理者を読んで毎回聞くことができますので安心です。

 

私の場合は研修期間1週間、翌日の2回目の着台テストで合格、その翌日の午前中に管理者がついてくれて実践、午後からは一人立ちという感じでしたので、本当に最初はわからない事だらけで緊張と不安で常にいっぱいいっぱいでした(笑)

 

コールセンターの仕事内容や雰囲気について

これは業種にもよると思いますので様々ですが、基本的にはお客様からの入電を受け、質問に答えたり、申し込みの受付をし、聴取した内容をパソコンに打ち込んで処理をするといった感じです。

 

忙しい窓口ですと、常にお客様からの入電があるので受付可にした途端に電話が鳴るといった状態ですが、常に話し続けているというよりかは電話を切った後の入力作業の時は喉を休めることが出来ますし、1本電話を取った後にお茶を飲むことも出来ます。

 

私の担当する窓口ですと受付時の説明が長い為、1日に20件から30件近くの電話を取ることになります。

 

コールセンター職場の雰囲気

これも職場によって異なるとは思いますが、常にスタッフが話続けている状態ですので賑やかです。隣の人の声も最初は気になりますが、インカムをつけてお客様と話をしているとその声に集中できるものですが、隣の人が大声で話すタイプだと気が散って大変なこともあります。

 

また、私の部署では席は毎日変わります。

朝、出勤するとホワイトボードに名前の札が貼ってあり、自分の位置を確認して座るようになるので、毎回両隣の人も変わり落ち着かない感じです。

 

また、営業系の仕事だと「〇〇さんが、何件獲得!ありがとうございまーす!」といった体育会系のような掛け声が飛び交ったりもして、気が付かない間にプレッシャーになることも。

 

同僚や上司の年齢層

年齢層は幅広いです。20代から50代、60代以上の人も居ます。

男女比については女性が多いイメージですが、私の部署では6対4くらいです。

どの年齢からでもスタートできて活躍できるし、年を重ねても落ち着いた対応が出来たり、年の功を発揮できたりするのがコールセンターの良いところだと思います。

 

コールセンターの離職率は異常に高いのは何故

コールセンターの離職率はかなり高いと言われています。

実際私の働く部署では、毎週月曜日に新たに研修生が10人近く入ってきますが、気が付いたら3週間後に残っているのは2~3人ということもあります。

 

たった3ヶ月の間に辞めてしまった人を何人も見ているので、ハードな飲食店並み、それ以上に離職率が高いのでは?と感じています。

 

その理由を考えてみたいと思います。

 

理不尽なクレーム対応で心を病む

直接お客さまと対面では無いとはいえ、クレームはつきものですし、理不尽なお客さまはたくさん存在します。

対面では無いのを良い事に言いたい放題、怒鳴り散らしたり、何分も文句を言い続ける人も中にはいるものです。

こちらがどんなに誠意をもって対応したり謝罪しても、聞く耳持たずで言葉の攻撃をされ続けると、どうしたって心は病んでしまいますよね。

 

コールセンターは「繋がる時間が長すぎる!」「何でそこの窓口でできないんだ!」といったような自分ではどうすることもできないクレームが多いです。

いかに間に受けすぎずに、動揺せず冷静にお客様が落ち着くまで話を聞き、対応し、お客さまの怒りを鎮めることが出来るのか。

 

本来であれば、そこまで考えて対応するのがプロの仕事なのかもしれませんが、そんな事を考えているとのノイローゼになります。

どちらかというと、クレームが来てもあまり気にせずに運が悪かったな~、気持ち切り替えて次いこう、次~!と割り切って後まで引きずらない人の方がうまくやっていけると思います。

 

最初の頃は間に受けすぎて、「どうしてお客さまの気持ちに寄り添えないのだろう?」「もっと自分の対応で怒りを鎮められなかったのか?」と自問自答して泣いてしまう事もありましたが、そんなことを毎回考えたら本当に心が悲鳴を上げてしまうので、今はクレームは感情移入しすぎないように気を付けています。

 

管理者が人によって説明が異なり混乱する

管理者は何人か居て、質問や確認の合図を出す事で自分の机に回ってきてくれますが、管理者の知識や考え方も人それぞれ。同じ質問をしても人によって全然違う回答が返ってくることもあるので、何が正解なのか?というのがわからなくなり混乱することが多いです。

 

また、管理者から教えてもらった事をそのままお客様に伝えると納得せずに怒りだす人も居るので、「質問して教えてもらった答えをいかにわかりやすくお客さまに伝えるか」というのが大切であり、なかなか難しいので、疲れ切ってしまうこともあります。

 

コールセンターの仕事に目標ややりがいを見つけるのが難しい

これも業種によるかもしれませんが、一般的なオフィスワークですと、今日の課題はここまで終わらせること、といった目標のようなものが明確で「何時までにここまで終わらせよう」と手順も立てられます。

 

しかしコールセンターの場合、ひたすらお客さまからの入電に対して対応をし、数をこなしていく、といったものになるので、

販売や営業系のコールセンターだと獲得数というのが目標となりますが、受付系ですと「お客様に満足してもらう対応をする」「スムーズに案内して1日の受電件数を増やす」といった目標になってくるので、なかなかやりがいを感じられなくなってきてしまいます。

 

お金の為と思って割り切って働くか、自分自身で目標を立てて小さなことでもやりがいを感じながら働いていかないと、気持ちが続かないのかもしません。

 

コールセンターで働いて良かったこと

 

言葉遣いが丁寧になった

今まで男の人が多い調理の世界に居たというのもあり、「~~っすね」といった感じでろくに敬語も使えず、言葉遣いに関しては言葉よりも行動で示せばOKと誤魔化してきた部分ではありました。

 

コールセンターでは「さようでございますね」「申し訳ございません」といった丁寧語や「恐れ入りますが」といったようなクッション言葉が求められるので、毎日使っているとそれが普通となっていき、自然と丁寧な言葉遣いが身に着いたような気がします。

 

ハキハキと話せるようになったことで会話がスムーズに

以前は自称コミュ障というのもあり、自信の無さも重なり、ボソボソと話してしまう癖があり、自分の話を聞いてもらえなかったり、よく相手から聞き返されることが多く、落ち込むこともありました。

コールセンターでは相手に聞き取りやすく話す必要があるため、口を大きく開けて話したり、相手のペースに合わせて話していくことで、それが通常となっていき、

私生活でも相手に自分の話をスムーズに出来るようになったと思います。

 

メンタルが強くなった

以前の私ではクレームが来たら怖くて震えてしまうし、逃げ出したい気持ちの方が強く、耐えられずに辞めていたかもしれませんが、何度かクレームを対応していくにつれて、変なお客様相手でも「何とでもなる」という自信がついていきます。

 

メンタルが強くなればどんな仕事でも乗り越えていけると思うので、今は心の修行をしている時、と思って辛くても乗り切ろうと思えるようになったことは大きいです。

 

 

コールセンターの仕事をしようか迷っている人は、是非前向きにチャレンジしてみてください。

 

大変なことも多いですが新たな自分を発見できるし、身に着けた経験は今後に生かせると思えば、なかなかコールセンターって良い仕事なのでは?と思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました